第73章 you have…
心と身体がバラバラになったみたいに、自分の言うことをきかない。
「あっ…!?」
突然、でっかい快感が身体を走った。
「やだ…なに…?」
「え…?もしかして、気持ちよかった?」
楽しそうな智は、また俺の中の指でそこを突いた。
「や…だ…ちょっ…ああっ…」
びくんびくん勝手に身体が跳ねる。
「へえ…ねえ、もしかしてさ…」
「え…?」
そこに指を挿れたまま、智が俺に覆いかぶさってくる。
「ここ、で…オナニーとかしてんの?」
「えっ…?」
「ここにディルドでも突っ込んで、自分でしてんの?って聞いてんの」
「しっ…したことないって…そんなっ…」
「へえ…じゃあ、天然なんだ…」
何いってんだ…?
「すっごい…」
「え…?何…?」
「やらしい身体、してんね…翔…」
嘘だ…そんなの…
またぐりっと俺の中の指が動いた。
「っ…あっ…」
「ほら…初めてなのに、ここで感じる男なんて、居ないんだよ?」
「う…うそ…」
自分がそんな身体してるのなんて知らない。
だいたい、性に対してそんなに貪欲でもないんだ。
そんなこと…知るはずもなかった。
「いいね…凄くいい…」
俺の首筋にちゅっと吸い付くと、またぐりっと中の指が動き出した。