第71章 ARA通し(?)
「無理」
「はい?」
「こんなにかわいい翔…」
俺の手を取ると、甲にちゅっとキスをした。
「ずっと見ていたいもん」
「いっ…いやぁっ…」
なんだかたまらなく恥ずかしくなって。
智さんの下から逃げ出そうともがいた。
「ちょ、ちょっと翔くんっ…」
いつの間にかうつ伏せにされて、ソファに押さえつけられてた。
「あぶないでしょ…もう…」
「ご…ごめんなさい…」
ごそごそと智さんが動いたかと思うと、俺のジーパンが刷り下げられた。
「えっ…ちょ、智さんっ!?」
「うん。ちょうどいいから、このままするね~」
するね~ってオイ!
「あ、あのっ…」
「ほんとは後ろからのほうが、男同士は楽なのに…いつも苦しかったでしょ?ごめんね…」
いや、むしろ向かい合ってたほうが俺は…
「骨盤の作りのせいで、どうしてもね…でもさ、やっぱり初めてはさ、抱き合いたいじゃん?」
もう、なんか恥ずかしいことをサラっというのやめてほしい。
「翔くんもさ、初めてだったわけだしさ…ホントは後ろからのほうが楽だったと思うんだけど…」
突然、蕾にひんやりとした指があたった。
「ひゃっ…ああっ…」
ローションを纏って、ぬるりと動く指に身体がびくりと震えた。