第8章 ヴィンテージ・ワインscene1.5
「カズ…俺になんか隠し事してるだろ」
「え…?」
「隠し事、してるだろ?」
「してないよ…何いってんの」
「ふふ…どこまで隠し通せるかな…」
そっと俺の中心に手を伸ばした。
まだ俺は熱を持っていなくて…
潤の手がさわさわと撫でていく。
「ふうん…」
「え…なに…?」
「なんでもない」
なんか…にやにやしながら俺のことずっと見てる。
「なんだよ…なんかあるの?」
「べっつに…」
そう言って、俺から手を離した。
「俺とシてない間、どうしてたの?」
「えっ…」
「だいぶ、シてなかったよね?その間どうしてたの?」
「ど、どうって…溜まったら普通に…」
「普通に?」
「手で…」
「ふうん?」
「なっ…なんだよ!?」
潤はにやにや顔のまま立ちあがった。
「えっ…するんじゃなかったの?」
「するよ?ベッドいこ?」
そう言って俺に手を差し出した。
素直に、潤の大きな手を握った。
「小さい手…かわいいな…」
「お、男に向かってかわいいとか言うなよ…」
「だって本当のことだもん」
潤は俺の手を引いて寝室へ行く。
電気も点けないで、俺達は寝室へ入った。
久しぶりだから、緊張する…