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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第69章 海鳴り~父、あけぼの荘に帰還す。


「しょ…翔が…女なのか…」
「はあ…?やめてくれる?そんなとこまで想像するの…」
「でっ…でも!雅紀!」
「んだー!うっさいなあ…別に男同士だっていいだろ?愛する人と一緒に居て、翔はしあわせなんだよ!」

至極まっとうなことを言っているつもりなんだろうが、ちょっと待て。

「お…男同士だぞ!?」
「だからなんだよ…なにかいけないのかよ」
「おまえなあ!」
「翔は…病気なんだよ?父ちゃん…」

むくりと起き上がると、すごく真剣な目で俺を見上げた。

「…雅紀…」
「いいじゃん。男同士だって。大野さんだって、凄く真剣に翔と向き合ってくれてるもん。翔がしあわせなら、俺、男同士だってなんだっていいやって思ってる」
「い、いやでもな…」
「父ちゃん!だって、あの二人みてて思わない?しあわせそうだな…お似合いだなって」
「う…」

確かに…ちびどもを面倒見てる二人は、夫婦にしか見えなかった。

「翔は…いつ容態が悪くなってもおかしくない…だったら、悔いのないように生きてて欲しいじゃん…」

翔は社会人になってから、自己免疫疾患を発症した。

それは難病指定されていて、投薬によって症状を軽くすることはできるが、寛解は難しいと言われているもので…

一生、付き合っていかなかければならない病気だ。

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