第69章 海鳴り~父、あけぼの荘に帰還す。
俺をジャングルジム代わりにして遊び始めたから、また高い高いをしようとしたら、翔に全力で止められた。
「んもーそんなに元気なんだったら、ちびたちお風呂入れてきてよ…」
翔と雅紀がちびたちに飯を食わせたら、早速風呂にぶちこまれた。
「人使いが荒い…」
「後から、雅紀も寄越すから…頼むから湯船で寝ないでよね?」
翔はぽいぽいとちびの服を脱がすと、さっさと脱衣所を出ていった。
「しょうがねえな…よし!行くぞ!ちびども!」
「わーい!父ちゃんと風呂ー!」
「フロー!」
大きめの浴槽に早速3人で浸かる。
「あつーい!」
「あついねえ!」
「このくらい我慢しろ」
首まで浸かって暫くしたら、雅紀も入ってきた。
「おお…満員だな…」
雅紀と手分けしてちびたちを洗ってやると、暫くゆっくりできた。
「まーあんちゃんと入るの久しぶり!」
「そうだねぇ。いつも大野さんと入るもんね」
「まーにいちゃん!水鉄砲して!」
「はいはい…」
なんだ…大野はちびたちまで…
「翔はやらんぞ!」
びくっと3人はこちらを向いた。
「まだ言ってるの…?」
「お、おう…すまん…」
酒のせいか、心の声を抑えることができなかった。