第66章 Thousand of…LOVE
ぼけぼけの二人を連れて、なんとかダイニングテーブルに付かせることができた。
レンジでチンしたチャーハンと、さっき残ったサラダをとりあえず与えておいて、別でまたおかずを用意するか。
そう思ってキッチンにはいったら、翔ちゃんもわかってて、スープの用意と、冷凍の唐揚げを用意してた。
「ま、インスタントだけど我慢してもらお?」
「うん。しょうがないもんね。腹減ってるだろうし…」
とりあえずサラダを冷蔵庫から出して、ドレッシングと一緒に出しておいた。
うちの子たちは、なぜか魚介に合うはずのオーロラソースを唐揚げに付けて食べるのが好きだから、それを作った。
子どもたちががっついてる間、俺たちはリビングのソファでコーヒーを一杯だけ飲んだ。
「…元気そうだね…潤…」
「うん…」
二人で子どもたちの背中を見ながら、しんみりした。
目はまだ腫れぼったいけど、でも元気に和也とご飯をかっこんでる姿は、無理してるとかじゃなくいつもの潤に見えた。
「雅紀が…」
「うん?」
「…潤が、翔ちゃんの離婚の理由、わかってるんじゃないかって…言ってた…」
「そっか…」
ずずっと翔ちゃんはコーヒーを啜った。
「…そんな気はしてた…」