• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第66章 Thousand of…LOVE


「潤…」

無理やり体を起こしてティッシュで顔を拭いた。

「ほら、おいで?」

腕を広げる。
…もう大きくなったから、最近は抱っこなんかしてないんだけど…

潤は戸惑った顔をしていたけど、ばふっと胸に飛び込んできた。

もう背丈は俺ほど高い。
だけど細っこい身体で…こんな身体で孤独に耐えてるのかと思うと、涙が出そうだった。

「潤の保護者参観、とうちゃん行ってもいい?」
「え…?」
「潤が嫌だって言っても行くけどね?」
「とうちゃん…」
「んで、先生に”潤は自慢の息子です”って大威張りするんだ」

潤が目をまんまるにして俺を見た。

「だってお手伝いはとってもたくさんしてくれるし、勉強だって進んでする。野球も頑張ってるし…こんな自慢の息子…雅紀と和也と、潤以外いないよ?」
「とうちゃん…」

みるみる目が潤んで、ぽろぽろと涙を零し始めた。

「…ほら…また泣く…」
「とうちゃあん…」

ぎゅうっと抱きしめて、頭を撫でた。

「潤は俺と翔ちゃんのかわいい息子だからね…?」
「うん…うん…」

暫くぐずぐず言っていたが、そのうち眠ってしまった。

「翔ちゃん…」
「ん…」

そっと翔ちゃんが抱き上げて、子供部屋に行った。

/ 1000ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp