第66章 Thousand of…LOVE
客間で寝てる雅紀は後回しにして、とりあえず健康な4人でダイニングテーブルについた。
「いただきます」
いつもなら、子どもたちも後に続いて元気よくいただきますを言うのに、無言だ。
「……?オイ、どうしたんだ?おまえたち」
「なんでもないよ。いただきます!」
和也が慌てて言うと、チャーハンをがっつき始めた。
潤はぶすっとしたまま、無言でサラダを食べてる。
「潤、ちゃんといただきますしなさい」
「うっせーな」
「ちょっと、潤…」
たしなめようとする前に、翔ちゃんが立ち上がった。
「潤、今なんて言ったんだ」
「……」
無言でバリバリとサラダを放り込む。
「潤!なんだその態度は!」
ちょっと大きな声になっても、潤は答えない。
「いい加減にしろ!なにかあるのなら、ちゃんと言え!」
「うるせーんだよっ!」
いきなり箸を床に叩きつけて潤が立ち上がった。
「とうさんが離婚なんかするからいけないんだろ!?」
部屋がシーンとした。
「…どういうことだ?もしかして母さんになんか言われたのか」
「別に…」
そのまま潤は部屋を出ていこうとする。
「待ちなさい!ちゃんと話を…」
「話すことなんてないっ…」