第66章 Thousand of…LOVE
家に帰ったら、雅紀はすぐに客間に寝かせて夕飯の準備にとりかかった。
翔ちゃんの用意してくれたのは、鳥雑炊。
一緒に二人でキッチンでちゃっちゃと作った。
下二人は食べ盛りだから、別でチャーハンも用意した。
「ちょ、これ…バランスどうなの…ぶぶ…」
「炭水化物ばっかりだよね…サラダも作っとこうか…」
ガラスのボウルいっぱいにサラダも作って準備はできた。
和也と潤は子供部屋に入ったままで、出てこない。
宿題でもしてるのかな?
「和也ー?潤ー?」
子供部屋まで呼びに行ったら、ふたりとも勉強机に向かって無言。
「あれ…?」
いつもならうるさいくらい喋ってるのに、どうしたんだろ?
「ご飯できたよ?」
「あ、はーい」
「……」
和也は返事をしたけど、潤はぶすっとして答えない。
「どした?」
「なんでもない」
和也は俺の横をすり抜けて部屋を出ていった。
潤は動かず机に向かったままだ。
「潤?どうしたの?食べるよ」
「……」
ぶすっとしたまま立ち上がった。
「なんかあったの?潤」
「…別に」
目も合わさないで潤も部屋を出ていった。
「…なんだろ…」
滅多にこんなことないから、ちょっとびっくりした。