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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第66章 Thousand of…LOVE


雅紀の通う学習塾は、家から自転車で15分くらいの所にある。
今日は晴れだったから自転車で向かっていた。

「後で自転車も取りに行かないとな…」
「あ、そうだった…」

なんなら病院終わったら俺が乗って帰ろうかな。
そしたら帰りに買い物に行って…

頭のなかで算段してるうちに、塾についた。
翔ちゃんには車で待っててもらって、中に入った。

小学生から高校生まで通う、大きな塾だ。
受付で名前を告げると、事務員さんが出てきて事務所の横の部屋まで案内された。

「大野くん、ちょっと無理してたみたいで…」
「はい…すいませんでした…」

そこは面談用の個室なんだけど、ソファがあって。
雅紀はそこで横にならせて貰ってた。
毛布まで掛けてある。

いつも元気いっぱいだけど、ぐったりと目を閉じてる。
最近は亡くなった嫁に似て、ぐんぐん背が伸びて俺を追い越してしまった。
だからちょっとソファから足がはみ出しちゃってる…

「雅紀」
「あ、とうちゃん…」

ぼんやりと目を開けた雅紀は、ちょっと頬が赤くて。
ああ…こりゃ、熱高いな。

「迎えに来たよ。立てる?」
「うん…」

のそりと起き上がると、なんとか立ち上がった。

「お手数おかけしました」
「インフルエンザだった場合は、お知らせくださいね」

事務員さんに頭を下げて、塾を後にした。

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