第64章 らぶぱれーど-悪魔の囁き-
「智…助けて…」
力が入らないのか、か細い声で僕を呼ぶ翔くんは今までみたこともないくらい妖艶で…綺麗で…可憐で…
思わずごくりと喉が鳴った。
「やっば…」
ニノの掠れた声も聞こえた。
翔くんを抱きしめる潤くんも、スカートからスラリとした足が覗いてて中性的で…なんだか、現実のものじゃないみたい。
二人が絡みあってるのが一つの絵画みたいに見えて、ぽーっとしちゃう。
「見てないで…助けろよっ…」
がくんと翔くんの身体が前に倒れて、洗面台に突っ伏した。
ホントに力が入らないみたい。
「ひゃっ…潤っ…やめろって!俺だぞ!?なにやってんだよっ…」
「だって、翔…なんかほんとおまえ、やべえよ…」
潤くんの手が翔くんのスカートの中で動き回ってる。
倒れ込んだ翔くんの上半身に身体を載せると、耳元で囁いた。
「翔…見てみろよ…あの二人、勃起してんぞ?」
「…え…?」
翔くんの潤んだ目が僕達を見た。
そう…僕達、もうどうしようもないくらい興奮してた。
だって…潤くんも翔くんもほんとに綺麗で妖しくて…
写真に残したいくらい。
「俺達見て興奮してんだよ…ホラ…」
「やっ…やだっ…見るなぁっ…」