第64章 らぶぱれーど-悪魔の囁き-
急いで夕飯のメニューを潤くんと決めて、僕とニノで買い出しに出た。
翔くんの車をおっかなびっくりで運転するニノがかわいらしくて、なんだか愛おしいなって思っちゃった。
「ニノったら…かわいいんだから」
「もお…さとのばか…」
なんとかニノの機嫌が直って、やっと別荘に帰った。
荷物を持って玄関からリビングに入ると、なんだかシーンとしてた。
「あれえ?翔くん?潤くん?」
キッチンにニノと一緒に買いだしたものを置いて戻ると、二人の姿が見えない。
「どこいっちゃったんだろ…?おっかしいな…」
ニノが洗面所のドアを開けて固まった。
「どうしたの?」
ひょいっと後ろから覗き込んだら、僕も固まった。
「なにやってんの!?」
なんとそこには、絡み合う春麗と人造人間18号の姿があった。
といっても、一方的に潤くんが翔くんを後ろから抱きしめてたんだけど。
潤くんが春麗の顔で僕を見上げた。
「だって…見てよこれ…翔、やばいんだもん…」
潤くんに抱きしめられてる翔くんは、泣いてて。
金髪の髪の毛は乱れてたけど、なんだかそれが色っぽくて…
乱れたスカートの中には潤くんの手が差し込まれてて。
ちょっと目を逸らせないくらい、色っぽかった。