第64章 らぶぱれーど-悪魔の囁き-
途中で休憩を入れながら到着した別荘。
「いつもながら広いねえ…」
例の隣り合った寝室に荷物を入れて、とりあえずは昼食の準備。
ニノと翔くんはゲームの準備をしてる。
「智、買い出し行かないと…」
「あ、それは大丈夫。僕、お昼の食材用意してきたから」
魚介のパスタにしようと、実は今朝仕込みしてきたんだよね。
「へえ…魚介をオイル漬けにしてきたの。これならすぐだな…」
パスタを茹でてる間に、オイル漬けしてきた食材を軽く炒めて乗っけるだけ。超かんたん。
「マリネも作ってきたから、このまま食べられるよ」
最近ネットで覚えたとっておきのマリネ。
「へえ、どれどれ…」
潤くんがパクっとタッパに入ったマリネをつまみ食いした。
「お…レモンが効いててうまいね。ビネガーじゃないんだ?」
「うん。良いレモンがあったから、レモンで代用したの」
「へえ…智はいい奥さんになるね」
すっと潤くんの腕が伸びてきて、僕の腰に回る。
「こっちの味見もしたいなあ…」
ふんわりとシトラスの香りが漂ってくる。
腰にのびた腕はそのまま僕のお尻に…
「ひゃっ…」
思わず声が出ちゃって、慌てて口を手で塞ぐ。