第62章 新・忍びのむに

「無門殿…」
「潤之介…」

名前を呼び合い、繋いだ手の指を絡ませる。

「少し…我慢されよ…」
「うん…」

切羽詰まった声を出しながら、潤之介は無門の中を蠢く。

「あっ…うっ…く…」
「すまない…」
「いい…」
「ん…？」
「いいから…動いて…」

二人の体から汗が吹き出す。
玉のような汗が二人の肌を流れていく。

お互い少し痛かった。
でもやめられない。

「あぁっ…潤之介ぇ…」
「無門殿…」

名前を呼びながら、固く抱きしめ合い、肌という肌をあわせて二人は上り詰める。

「無門殿っ…もうっ…」
「んっ…俺も…俺っ…」
「ああ…」

潤之介の手が無門の哮りを握り込んだ。

「ひゃっ…あああっ…もうっ…」
「くっ…出すぞっ…無門殿っ…」

小さく無門の身体が撓った瞬間、二人は果てた。

「あっ…んっ…あぁ…」
「く…ぁ…無門殿…」

潤之介の唇が、まだ荒い息を吐き出す無門の唇を吸った。
苦しかったが、その熱の心地よさに無門は目を閉じた。

「じゅん…」
「無門殿…」

もう無門の身体は力が抜けきって、だらりと布団に横たわっている。
そんな無門を微笑みながら潤之介は見下ろしている。

「眠られよ…無門殿…」

優しい声に、眠りに引きずり込まれていった。