第61章 劇団嵐の日常
「もー!私をどうしたいんだっつーの!あいつら!」
「え?へ?」
「智と翔と雅紀が、俺の俺がとかあいつのあいつがとか言ってきてね…」
「ん?は?」
「だからー!もうあいつらったら、マンションからでてこないのよ!」
「え?あの共同生活してるマンションの一室から?」
「そうなのよ!潤とニノが二人で遊びに行ったからって拗ねてるのよ!」
「え…拗ねてるの…?」
「んー…もう、って、あにゃちゃん!?」
なまこを抑えていたはずのあにゃが、聞き耳を立てていた。
「そ…その話、もっと詳しく!みみちゃん!」
「え!だからね、ニノと潤が二人で遊びに行ってね」
「それって、結婚式場の下見!?」
「ええっ!?そこまで知らないっ」
「…きっとそうに違いないわ…」
あにゃは何事かメモをし始めた。
「ど、どうしたあにゃ…」
「ああああ…舞台のアイディアが溢れるううう!」
「な、なんだと!?羨ましい!」
「のさ子さん、今度の舞台で智を女装させませんか!?」
「おお…前からかわいいとは思ってた…」
「でしょ!?ついでにニノも女装させませんか?」
「それは、よだれが出るな…」
のさ子とあにゃが話していると、また稽古場のドアが開いた。