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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第61章 劇団嵐の日常


「おはよー…」
「おはようございますー」

たくさんのスタッフがドアから入ってきた。
新人からベテランまで、一斉に集合する時間になったのだ。

「おお…もうこんな時間か…」

のさ子は時計を見てため息を付いた。

「つか、肝心のあいつらがきてないじゃん…」
「のさちゃん、私呼んでこようか?」

みりぃがのさ子の元に戻ってきた。

「いや…どうせあいつら、今日稽古にならんでしょう…」
「でも今日稽古日だし、ちゃんと来てもらわないと」
「んー…あ!」
「ん?どうした?」
「大丈夫、きっとあの子が連れてきてくれる」
「ん?誰?」
「ふふふ…」

その頃、劇団嵐の一緒に住むマンションの前。
ドアの前に佇む人がいた。

「…私、ちゃきちゃき仕事せえへんやつきらいやねん…」

きらーんと目を光らせた、すぃである。

鍵をドアに差し込むと、怒涛の勢いで室内に突入していった。

「どおりゃああ!仕事せんかい!シバいたるどー!」

一時間後、稽古場にはすぃに気絶したまま縛り上げられたメンバーが並べられた。

「すぃちゃん…相変わらずクオリティの高い仕事、ご苦労さんです…」
「仕事ですから。ボス、ちゃきっとしてくださいよ!?」
「へい…さーせんでした…」

のさ子はすぃにへいこら頭を下げると、気を取り直した。

「よーし!じゃあ、稽古始めるよー!誰かロープ…ってあれ?」

スタッフの皆は、縛られている劇団嵐のメンバーを見て、ゴクリと生唾を飲み込んでいる。

「のさ子さん…このビジュアルいけてます…」
「そうですよ…この縛られてるの、今度のPartyのポスターに…」
「それはいいアイディアだ…」
「ちょっと私一眼レフ用意する…」
「気絶している今のうちに…」
「ちょっと脱がしてみる?」
「それ、いいねえ…」

わらわらとメンバーにスタッフたちが群がる。

「ちょっ…わ、私も脱がすーーーー!」




劇団嵐は、今日も平和です。




【おわってやる♡】

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