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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第61章 劇団嵐の日常


なんとかあにゃがなまこを引っ剥がして行って、やっと稽古場は落ち着いた。

チャコは治療が終わると、隅っこに寝かされた。
それぞれがスタッフの仕事をしていると、また稽古場のドアが開いた。

「おはよー!今日は休みます!」
「え?きぃなぱいせん!?」
「いやあ!今日、ちょっと原稿書くから休むわ!」

座付き作家のきぃなは新作を書いている最中だ。
今日は区切りが付いたから稽古場に顔を出すと言っていたのに、本当に顔を出すだけで帰ろうとする。

「ちょっと!ぱいせん!…その額どうしたんです?」
「あ…携帯落とした…」
「また、寝ながら打ってたんですか…」
「だって…眠いんだもん…」

赤くなった額をこすりながら、きぃなは稽古場を去っていった。

「あ!ぱいせん!ちょっと!…行っちゃった…」
「男らしいな…相変わらず」

きぃなが稽古場を去っていくと、入れ替わりでうめがやってきた。

「おはよーございまーす…」
「おはよー、うめちゃん」
「あ、のさ子先生、これ…」
「ん?なんだい?」
「この前のアンケートの集計結果です」
「おお。ありがとう…」

うめのまとめてきてくれたアンケート結果をのさ子はしげしげと眺めた。

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