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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第57章 願わくば花の下にて恋死なむ


「で、なんでハンバーグが鶏団子になるの…?」
「なんでだろうなあ…」

狭いワンルームで、こたつを挟みながら向かいあわせで鍋を突いている。

「ハンバーグ…」
「だって、寒いだろ?冬と言ったら鍋だろ?」
「寒いけどぉ…」
「ほんと二宮ってハンバーグ好きな」
「最後の晩餐で食べるって決めてるのは、ハンバーグです」
「ぶふっ…」

鍋に突っ込んだ箸に手を伸ばしたら、松本教授の手が触れた。

「…今日、泊まってもいい?」
「もう…いつになったら家に帰るの?」
「なんだよ…最近、家に帰れってうるさいのな」
「だって、ブルーレイいっぱいになるくらい帰ってないでしょ?」
「でも、二宮の家のほうが14号館近いんだもん」
「はいはい…そんなに俺と一緒にいたいの?」

おどけて聞いてみたら、教授は笑った。

「うん…」

とても綺麗な笑顔で…思わず見惚れた。

「なに…?俺の顔、なんかついてる?」
「べっつにぃ…」
「あっ…なんだよ、その言い方…!」
「なんだっていいだろおお…」

変わらない…

あなたはあの日のまま、綺麗だ。

「あ、二宮…」
「はい?」
「その鶏団子、俺のな」
「はいはい…」

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