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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第57章 願わくば花の下にて恋死なむ


知恵熱ってやつかな…
普段やりなれないことやったからかな。

「ちょっとそこで待っていなさい」

松本教授は俺をソファに寝かせると、部屋を出ていった。

「……?」

なんだろ…

横になってみると、身体が鉛のように重くなっている事に気づいた。
ああ…熱、ほんとにあるのかも…

動きたくないなあ…

なんて思ってたら、教授が戻ってきた。

「今日はもういいから帰りなさい」
「はい…」

起き上がろうとしたけど、上手く力が入らなかった。

「どうした…?キツイか?」
「いえ…大丈夫です」

勢いをつけて無理やり起き上がってみたら、頭がくらくらした。
ふと、松本教授を見ると出かける準備をしている。

なにしてんだろ…

ぼんやりと見ていたら、教授室に相葉くんと大野さんが入ってきた。

「失礼しまーす」
「ああ…悪いね。後、頼むよ」
「ええ…わかりました」
「ニノ、大丈夫?」

相葉くんが俺の顔を覗き込んだ。
大野さんもにこにこして立ってる。

「松本教授が車で送ってくれるって。良かったな」
「うんうん。ゆっくり休めよ?」
「え…そんな…」

松本教授が麻のジャケットを羽織った。

「研究室の片付けは、適当なところで切り上げてくれ。俺は今日は戻らないから」
「はい」

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