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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第49章 【Desire】21 kurisuさまリクエスト







「あ…あぁ…」

明け方、熱くて目が覚めた。
体中汗塗れで、気持ち悪い。

ああ…熱が酷く高いんだ…

「う…誰か…」

皮膚にパジャマがこすれるだけで痛い。
ちょっと動くと関節もミシミシと音を立てそうなほど、身体が痛い。

「誰か…お願い…」

苦しい…息が、上手にできない。
こんなとき、痙攣が来る…

ベッドの横に置いてある棚の上には、使用人を呼ぶベルがある。
だけど、そこまで手が届かない。

「う…あぁ…」

入院になるかなあ…
それとも…今度こそこのまま死ぬのかなあ…

そうしたら…雅紀に会えなくなるな…


朝の光が、窓から差し込んでくる。

お願い…誰か気づいて…



「翔っ…翔っ…」

お母様の声…

「ごめんなさい…翔…お母様が傍に居れば…」

そんなこと言わないで…お母様…

「空気のいいところならと思ったが…」
「ここならば発作がでないと思ったんだがな…」

お父様…お祖父様…

「翔…元気になったら、東京に戻ろう…?」
「そうよ…お父様とお母様の傍で、今まで通り暮らしましょうね…」
「また腕のいい医者を探すからな…だから、翔…頑張るんだぞ…」

ああ…


ごめんなさい…

ごめんなさい…


こんなに弱い僕で…



強くなりたい…
強い体になって、皆を安心させたい…

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