第4章 185階の家
相葉さんが食器を片付けてる間に、俺は寝室の準備をする。
いつも相葉さんがくるときは、掛け布団を2つ出すんだけど…
今日は1つでいいや。
枕も近づけて…
あ、そうだ。
この前、翔ちゃんに貰ったアロマキャンドルつけよ。
寝室の電気を消してしまうと、なんだか妖しい雰囲気になった。
「ニノ、歯ぁ磨いてくるな?」
「あ、俺も行く」
一緒に洗面所に立って、歯を磨く。
相葉さんは歯ブラシを持参してる。
「ねえ、相葉さんの歯ブラシ、今度買っておくね?」
「え?そんないいよ…泊まりに来るときは持ってくるし」
「いいから…俺の歯ブラシの隣に立てておくね?」
そう言ってまた上目遣いに見てやった。
「ふーん…別にいいけど…」
相葉さんはいつもと変わらない顔で俺を見てる。
あれぇ…?おっかしいな…
こんな可愛い二宮くんしてるのに…反応ないな…
嬉しく…ないのかな…
俺だったら、好きな人のお家に歯ブラシ置いてくれるって言われたら、飛び上がるほど嬉しいけどな…
まさか…さっきの、聞き間違いだったのかな…
ちらっと相葉さんの顔を見上げたら、不思議そうな顔で俺を見てた。
「なんだよ。見るなよ」
「は?なんなの…さっきから…お前…」