第42章 【Desire】14 ぽっぷさまリクエスト
「かずー、居るのー?」
その日は早めに帰ってベッドに潜り込んでた。
二時間ぐらいしてから、酒の匂いを漂わせたあいつが部屋にはいってきた。
「どしたの?具合悪い?」
真っ暗な部屋で、俺はじっと布団にくるまってる。
「…かず…?寝てるの…?」
その声が、どんなに心細い感じになっても俺は目を開けてやらなかった。
なあ…おまえ、櫻井課長と一緒に居て楽しい?
嬉しいんだろ?
あんなできる人と一緒に居て、感じてんだろ…?
喉まで出かかった言葉を必死で飲み込む。
こんなこと、言っちゃだめだ。
醜い嫉妬…
「かず…?」
さらさらと前髪を撫でていく手が、俺を煽った。
「わっ…」
突然あいつの手を引いて、押し倒してやった。
「かず…」
「おまえ…わかってんだろうな?」
「え?なにが?」
「おまえは、俺のものだからな」
「かず…どうしたの?」
着ていたバスローブを脱ぐと、紐を抜き取った。
素早くあいつの身体を縛ると、ベッドに投げ出した。
「ど、どうしたんだよ!?」
真っ黒だ
「おまえにわからせてやるよ…」
「だから、何をだよ!?」
おまえは…髪の毛一本まで、俺のものなんだよ