第31章 【Desire】3 さつまいもさまリクエスト
中を開けてみたら、また中に封筒が二つ…
取り出してみたら、松本部長と俺宛…
「あー…」
ボリボリと頭を掻いた。
絶対なんか釘刺しだろ…これ…
二宮さんと翔先生は、今、西表に居る。
長期滞在して、二宮さんの病気の療養してるのだ。
本当は翔先生は海外に移住したかったみたいだけど、二宮さんの強い希望で、日本国内に留まることになったのだ。
二宮さんと翔先生は副医院長は降りたけど、理事のままでいる。
その業務に支障をきたすからね。
今の時代便利なもんで…ネット回線さえありゃ、いくらでもデジタルで仕事ができるんだもんなあ…
「俺も西表行こうかな…」
ぼそっと呟いたとこで、俺には基盤も何もないんだから、そんなことになったら首が飛ぶ。
だから…早く俺も、確固たる地位を築かなきゃならないんだ…
急遽、ホテルに松本部長を呼び出した。
大野先生にはちょっとロビーで待っててもらって、ホテルの部屋で二人で封筒を開けた。
怖くて一人じゃ開けらんなかったから…
そこから出てきたのは、プリントアウトされた画像の束。
「あー…」
松本部長が情けない声を出した。
「お見通しってことかよ…」
封筒には、脅しをかけてる役員の画像…
松本部長には全部違う女と肩を組んでる画像もあった。
「女、居ないんじゃなかったの?」
「あ?別にいいだろ…今は、オナホになる女が居ないんだよ…皆お高く止まってさ。簡単に股開かねえんだよ…」
「ふうん…?」
どんだけ絶倫なんだよと呆れた。
「これって、余計なことすんなよってことだよね…?」
「まあ、そうなんだろお…?」
ぼすっと松本部長はベッドに寝転がった。
「暫く大人しくしてなきゃだな…」
「ああ…」
ジャケットの懐からスマホを取り出した。
「あ、大野先生?部屋来て」
すぐに通話を切ると、松本部長はこちらを見ていた。
「なに?もう呼び出したの?」
「もうむしゃくしゃするから…忘れたい」
「ふうん…」
まじまじと松本部長は俺を見た。
「俺も、混ざっていい?」