第26章 遺書
じゃあ、あとひとつだけね…?
いつか誰かが、あなたのこと好きになる…
愛されるはずだよ
だって、あなたは俺の恋人だもん
絶対に、あなたは愛される
そうなったら、しあわせになって
俺のことなんか忘れて、目一杯しあわせになってよ
くっしゃくしゃに毎日笑ってさ…
俺のことなんか、欠片も思い出さなくていいから
でも…
俺の誕生日だけは…
思い出してね…?
俺がこの世に生まれた日だけは
この先、永遠に俺にちょうだい?
俺の灰を撒いた海のあの丘で
一人で泣いて欲しい
それが…
俺の最期の願いだよ