第21章 【相葉生誕祭☆緑に染まれ!】天空の城ラヒュタ
大佐がセグウェイから引きずり降ろされている間に、アイーバが俺の腕を取って走り出した。
「うをっ!?」
「カズー来てっ…」
「あっ…でもサトじいさんがっ…」
「おいらの事はいい、はやくいくんじゃっ…」
「サトじいさん、ごめんねっ…」
アイーバの力はすっごい強くて、途中から俺を横抱きにしながら走り出した。
「あ…アイーバってとっても力持ちなんだね…」
「きゃっ…恥ずかしい…」
「うごふっ…」
アイーバが両手で頬を押さえるから、俺は地面に叩きつけられた。
「あっ…あそこに地上への出口が…」
「じゃあ、一旦外に出るか」
痛む腰をさすりながら、坑道の出口の木の扉を押し上げた。
「待ってたよ…」
「うっ…!?」
そこに居たのは女海賊のショーラだった。
ショーラの後ろにはたくさんの子分たちが居た。
「あたいの目を盗んで逃げようったってそうはいかないよ!」
「くっ…アイーバっ…」
後ろからは黒メガネたちが追ってくる足音が聞こえる。
「カズーっ…」
「アイーバ…よく聞いて…」
「なあに?」
「あそこにショーラの乗ってきた透明な羽がついた乗り物がある。合図をしたら、あそこまで走るんだ」
「わ、わかった…」