第21章 【相葉生誕祭☆緑に染まれ!】天空の城ラヒュタ
ショーラが俺たちの視線の先を怪訝な目で振り返った瞬間、アイーバのケツをひっぱたいた。
「きゃああんっ…」
「行くぞっ…走れっ…」
羽の付いた乗り物まで、全力で走った。
だが、ついてみたらなぜかアイーバのほうが先についていた。
「もうっ…カズーったら足が遅い!」
「お前が早すぎるんだろう!?」
そういうしているうちにショーラが追いついてきた。
「フラップターを乗っ取る気だな!?」
ショーラの子分たちが襲い掛かってきた。
俺は乗り物のスイッチを手当たり次第に入れた。
後ろにいるアイーバは子分の頭をぶん殴っている。
うまい具合にエンジンが掛かった。
「浮くぞっ…掴まってろ、アイーバ!」
「わかった!カズー!」
アイーバが俺の腰に腕を回してしがみついた瞬間、フラップターと呼ばれていた乗り物は浮き上がった。
「おかあちゃん、フラップター乗っ取られたああ」
「なーにやってんだいっ…早く飛び乗らないかっ…」
ショーラがフラップターに飛びついてきた。
操縦桿をぐいんと引き上げると、フラップターは上昇した。
「ああっ…しまったああ!」
ショーラが悲鳴みたいな声を上げた。
「な、なんだ!?」