第21章 【相葉生誕祭☆緑に染まれ!】天空の城ラヒュタ
「飛行石?(本格的にイったなぁ…こりゃ)」
「おいお前、おいらはまだボケちゃいないぞ!」
「チッ…」
「カズー?どうしたの?」
「なんでもないよ!アイーバ」
「でも今、すっごく邪悪な顔をしたけど…」
「暗いから…気のせいだよ?アイーバ」
俺は隣に座るアイーバの頬を手で包んだ。
じっと俺を見つめるアイーバの目は透明で…
その瞳に吸い寄せられるように唇を近づけた。
「でっ…」
後ろ頭にでかい石を当てられた。
「おいらの前でラブシーンなんぞ、百年早いわ」
「ああ!?なんだとこのクソジジイ!」
「ああん!?やんのかこら!?」
その時、坑道の中に銃声が響いた。
「なっ…なんじゃっ!?」
「怖いっ…カズーっ…」
「アイーバ、こっちだっ!」
アイーバの手を引いて、サトじいさんと一緒に坑道の奥に入った。
「もしかして、連中の狙いはこの飛行石か…」
「なんだって?じいさん…」
「この飛行石は、地上にある技術で作られたものじゃあないなあ…」
「本当なのか?」
「ああ…飛行石は鉱石の中に小さな結晶でしか含まれない…それを精製して、このような塊にする技術は、今のところ地上にはないはずじゃ…」