第20章 Eternal YOU~白光
気が付いたら、裸の櫻井がベッドに横たわっていた
なんてことを…なんてことをしてしまったんだ…
震える手で櫻井の身体を拭き清めると、罪悪感で押しつぶされそうになった。
「すまない…すまない櫻井…」
鮮血の滴るシーツ…
気を失ってしまった櫻井は、顔を蒼白に染めていた。
「和也…和也…」
ひとしきり、櫻井の身体を抱きしめて泣くと、空っぽになった。
帰ろう…
また、同じ日常に戻るだけだ…
和也はもう居ない…
もう、居ないんだ…
「起きろ、櫻井」
目を開けた櫻井は、夢でも見ているような顔をしていた。
「…すまなかった…」
ハンガーに掛かっていた制服のジャケットを櫻井に掛けた。
櫻井の服は、見るも無残に裂けていたから…
自分の身に起こったことが…段々と櫻井の表情を無にしていった。
「こんなつもりじゃなかったのに…」
その顔を見ていられなくなって、ベッド際に腰かけた。
「和也…なんで…」
「大野様…」
「なんで逝ってしまったんだ…」
お前が死んでしまったから…俺は気づかざるを得なかった
こんなにも、俺は孤独なのだと…
こんなにも俺は…一人なのだと…