第19章 Eternal YOU
白い肢体が、目に焼き付いた。
小さなころは一緒に風呂に入ったことも何度かあったが、長じてからはそのような習慣はなかった。
着替えを手伝うことはあっても、このようにまじまじと見ることなどなかった。
「あまり…見ないで…」
頬を紅潮させて、目を逸らす。
これが淫らな行為だということを、知っているのだ。
「…正直におっしゃってください…」
「え…?」
「和也様は、経験はおありですか?」
「…え…なんの…?」
「性行為です」
一気に体が朱に染まった。
「そ、んなの…ないよっ…」
怒ったように言うと、腕で顔を隠してしまった。
「どこにそんな暇があるんだよ…翔だってよく知ってるだろ?」
通学は運転手が行っているし、塾も学校も男子しかいない。
考えてみれば、女性と知り合う機会などない。
だが…
「性行為は…男同士でもできます」
そっと腕をどかすと、顎に指をかけまっすぐに顔を見つめる。
「例えば、ご学友の雅紀様…とか?」
「なっ…何言ってんだよ!雅紀は友達だっ!そんなことするわけないじゃないか!」
「ならばこの身体に触れるのは、私が初めてでございますね?」
和也様の動きが止まって、戸惑ったように私を見上げた。