• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第18章 【ピックアップありがとう記念】JUN TA-LOW


「いいお宿を知っている。ついてきな!」

おさるのオオノはぴょんぴょんと一行の前を行く。
犬のニノミヤが潤太郎を支えながら暫く歩くと、竹やぶの中に大きなお屋敷が現れた。

「おお~い!おお~い!」

オオノが呼びかけると、その大きな門が開いた。

「あれ…このような時刻になにかござりましたのか?」

中から出てきたのは、キジだった。

「おお!ショウ殿!すまぬなあ…この人間を泊めてはくれぬか?世話になったのだ」
「あれ。かわゆい人の子だこと…」

キジは潤太郎の顎を羽ですうっと撫でていった。

「おや、いい匂いがするのう…」
「ああ…もしかしてこれのことか?」

潤太郎は懲りずにお腰につけたきびだんごを差し出した。

「これは私の親代わりの婆様が作ったもので…」
「美味しそう…」

じゅるりとキジのショウは舌なめずりをした。

「ならば泊めていただく御恩に、このきびだんごを進ぜよう」
「まあ…よろしいのでございますか?」
「どうか受け取って欲しい」

キジのショウはケーンと鳴くと、嬉しそうに潤太郎を振り返った。

「ならば屋敷の中でゆっくりといただきましょうぞ…」

ショウに導かれて、一行は屋敷の中に入っていった。

/ 1000ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp