第17章 plum wine
気がついたら、ドアの向こうには番組のプロデューサーさん達が立っていて…
番組の打ち合わせが始まるってことだった。
翔くんはあっという間に泣き止んで、嵐の櫻井顔になった。
みんなあっけに取られてたけど、なんとか打ち合わせは終わって、スタッフさんたちは出ていった。
収録まで一時間。
その間に着替えて、メイク行って…
準備が終わったら、軽食を食べた。
「…ねえ、さっきの…なんなの?」
隣でニノが俺を覗き込んでくる。
「だから、わかんねえって…」
「もしかして…翔さん溜まってるんじゃないの?」
「はあ?」
「ここんとこ、えっちしてるんですか?」
ぎくっ…
実は、ここんとこシてない。
それはでも、お互いに時間が合わなくて…
俺が帰ってきたら、翔くんは寝てたりするし。
翔くんが遅い時は、俺が先に寝てたりするし…
どうしようもないじゃん…
「…頭のいい人ほど、こういう時どうしていいのかわかんないのかもしれませんねえ…」
割り箸を咥えたまま、ニノはため息を付いた。
「その点、ウチの二人は単純で助かるわ…」
「え?」
ニノはリーダーと雅紀をじっと見つめてた。
「あの…?ニノ、もしかしてさ…あの二人と付き合ってんの?」