第15章 【ピックアップありがとう記念】ZIP♡
いや…知ってたけど…あん時はかわいいかわいいってニュアンスだったし、まさかカッコいいなんて思ってくれてるなんて知らなかったから…
「いや…そんな風には思ってなかった」
結構、大嘘ついちゃった…
ちょっとドヤ顔を作って、全くそう思ってなかったですよを装うのは、なかなか苦労した。
「ほら、見た?今、横顔」
潤くんが得意気に俺を指差す。
カッコいいと言いたいのだろう。
「ぜぇんぜん思ってなかったっ」
もう恥ずかしいから、ドヤキャラが崩せなくなった。
スタジオには笑いが起こってるし、もう最後までこれで通すしかない。
でもやっぱり嬉しいから4カメさんに向かって、キメ顔を大サービスした。
でもにやけてきて、キメらんなくて、なんか中途半端なうさぎ顔になってしまった…
散々やったら、やっとカットが掛かった。
「はい、一旦切りまーす…」
VTRのチェックのため、少し立ったまま待たされる。
なんだか居心地が悪い。
女の子からカッコいいって言われるのは、慣れてるけど←
メンバーに…
しかも潤くんにそう言われるのは、慣れてない上に、なんだか照れる…
どうしていいかわからずに手持ち無沙汰になっていると、OKの声がかかった。