第15章 【ピックアップありがとう記念】ZIP♡
「お願いします、じゃ!」
その声とともに、潤くんの足音が聴こえてきた。
「どれにしようかな~」
からかうような響き。
きっとメンバーニヤニヤしてるに違いない。
俺もにやにやを隠せないし。
声はすれどもどこを歩いてるのかよくわからない。
あ、足音近づいてきた。
少し間があったかと思うと、とんっと肩を押された。
ぽふっと潤くんの手が俺の肩に触れた。
一瞬、何が起こったかわからなかった。
ちょっと考えてしまった。
えっ!?
そりゃ前に、俺の輪郭が好きって言ってくれた事はあったけど…
でも、カッコいいなんて言ってくれるとは思わなくて、思わず舞い上がりそうになった。
ニヤけるのを隠しきれなくて、思いっきり目を閉じながら笑ってしまった。
どうしよ…潤くん、俺のことカッコいいって…むふ…
スタジオに笑いが起こって、我に返る。
顔を素に戻して目を開けると、平気ですよを装っている風を装う(複雑な態度だが天邪鬼キャラだからしょうがない)。
しっかりと4カメさんを捉えて、ドヤ顔すんのも忘れない。
皆お互いの顔を見てるけど、結局俺の顔を全員見たところで、進行役の女の子が手を上げてみようと提案した。