第14章 Happy Birthday…JUN
「あり…がと…」
小さい声しか出なかった。
じゃないと、声が震えてるってわかるから。
でも、そんな心配しなくても…
とっくにバレてるんだろうけどね…
「さあ…お風呂はいろう?」
「そうそう。今日はJの好きそうな入浴剤を用意しましたよ」
「…なんだよ、好きそうなって…」
「だから、好きそうなやつ。好きかどうかはわからない」
皆に抱えられながら入ったバスルーム。
浴槽には、真っ赤な薔薇の花弁がたくさん浮いていた。
「どう…?好き…?」
リーダーが俺の顔を覗き込んだ。
ふふっと笑いがこみ上げて…
「うん…大好き…」
皆、俺のことなんだと思ってんだかわかんないけど…
この心遣いが嬉しかった。
別に薔薇風呂が好きなわけじゃないけどさ…
嬉しいじゃん?
「えええー!マジかよ!?」
後ろで翔くんの声が上がった。
「ほらあ…言ったじゃん!松潤ロマンチストだって」
「ちぇー…じゃあ今回は私と翔さんの負けでいいですよ…」
「やったね!リーダー!」
「おう!やった!」
ねえ…今日、俺の誕生日だよね…
なんかあなた達のほうが楽しんでない…?
じとーっと見上げる俺にきづいて、お口チャックして皆は俺を抱き上げた。
「よーし!じゃあ、隅々まで気持ちよくしてあげるっ!」
「えっ…ちょっと!洗うだけだからなっ!」
「わーかってるって!ホラ、足広げて…」
「やっ…ちょっと待てって!いきなり…」
「うわあ…えろい…ここ、こんなになってる…」
「だから見るなってバカっ…!」
「おお…これはヤバイな…」
「凄い…松潤…触ってもいい…?」
「だ、ダメに決まってんだろ-ーーーーーー-!」
絶叫虚しく、俺はもう一度食べられました、とさ…
【Happy Birthday…JUN END】