第12章 しあわせはここにある-parallels-Ⅱ
着ていたパジャマを脱ぎ捨てると、俺の後ろに立つ。
俺は鏡でじっと和也を見つめた。
後ろに立った和也は、俺の背中を見つめている。
一つ息を吐き出すとしゃがみこんだ。
「あ…」
温かい舌の感触が、後ろに触れた。
「濡らすだけでいいから…」
「だめ…ちゃんとしないと、智が辛いんだから…」
「あ…和也、気持ちいい…」
あっという間に熱が集まって、俺の中心を立ち上がらせる。
我慢できなくて自分でそれを握りこんだ。
「智…?どうしたの?」
「わかんない…凄く熱いの…」
体の芯が、燃え上がるように熱い。
「あ…はぁっ…かずな…り…」
掴んだ手を動かしながら、和也の舌の感触に神経を集中させる。
この上ない、幸せな快楽。
そして…汚い快楽。
「智…綺麗だよ…」
「ちが…俺は…」
「綺麗…智は、キレイ…」
突き上げてくる快楽が、俺の中心から蜜を滴らせる。
掌に纏うと、また握りこんで快楽の淵に堕ちる。
”愛してる…ごめん…”
愛して…くれるの…?
こんなに汚い俺を…
「あっ…」
和也の指が、俺の中に入ってくる。
甘美な衝撃に俺の背中は仰け反る。
「もっとっ…ぐりぐりしてぇ…」