第9章 櫻井翔のキケンな夜会4
それでも何が起こってるのかわからない俺は反応できない。
雅紀は苛立って、俺を口の中に入れてしまった。
「あっ…ちょっと待って…雅紀っ…」
じゅぶじゅぶと音を立てて雅紀の口の中に飲み込まれていく。
「あっ…ああ…まさ、き、やめっ…」
雅紀の熱で溶けてしまいそうだった。
徐々に唾液が伝ってシーツにまで染みているのがわかった。
「お願いだから…ね?雅紀…セックスしたいなら、普通にしよ?」
雅紀は俺を口から出すと、身体を起こした。
ベッドサイドに置いてるチェストから、いつものオイルを取り出した。
「雅紀…なあ…」
雅紀は無言でそれを手のひらに出した。
指に塗りつけると、徐ろに俺の…
俺の…
「んああああっ…雅紀っ…やめろって!おいっ…」
指が後ろの口から、中に入ってきた。
ぬるりと、凄い違和感が襲う。
そんなとこ、触ったり指を入れたりしたことはあるけど、自分がされるなんて思ってもみなかった。
「やめろって…頼む…からぁ…」
雅紀は俺の顔を見ようとしない。
「翔ちゃん…わざとでしょ…」
「え…?」
「風磨のこと、わざとけしかけてるでしょ…」
「そんなこと…」
「俺に見せるために…妬かせるために…」