第3章 改めて初登校。
じゃあどうやってハンコを調達すればと聞けば、なんでも購買に言えばいいらしい。
購買に注文して、その貰ったハンコで生徒手帳のページに係の人から押してもらうんだそうだ。
ちなみに。
ハンコをただ単に押しとけば良いってもんじゃないらしい。
ハンコを押す前に係の人から日付を記入してもらって、その上にハンコを押してもらうとか。それなら不正する生徒も居なくなるよね。
そうこう喋ってる内に体育館に到着。
『わー、アイドル科って割と人数居るんだね・・・』
「朴槻がプロデュースするのはアイドル科全員なのか?」
『んー、どうなんだろ。
生徒手帳には・・・私ら1年と2年生の情報しか載ってないけど。後でさがみん先生に聞いてみるよ。
・・・・・・っと?』
体育館に着々と集まりつつあったアイドル科の生徒。
どうやら学年ごとに分かれてれば良いらしく、私達も1年生の列に合流した。
生徒手帳のページを確認していた時、ふと見覚えのある後ろ姿を発見。
乙狩くんに『ごめ、乙狩くん。ちょっくら意表を突いてくるわ』と言ってから目的の人物に近づいた。
人混みってほどでも無いんだけどぶつかんないようにしながら進む事、約10メートル。
『ていっ』
かくんっ
「っっ・・・うおぉッ!??」
大成功とはこの事か。
見事に決まった膝カックン。
いきなり膝をカックンされた相手は尻餅をつくすんでのところでなんとか踏みとどまった。おー、さすが男子だなあ。
それでも体勢的にはきついらしく、どうにかこうにか立直して振り返ると私を睨みつけてきた。
「っ・・・テメ〜・・・!
いきなり何してんだよ!?」
『朝のお返し。
これでお互いに衝突したって事にしとくからおあいこだよ、大神くん』
「朝、だあ?
なにがおあいこだ白髪ヤロ〜・・・転ぶところだったじゃね〜か!」
『現に転んでないじゃん、そんなカリカリしなさんな。私だって転びそうになったもん』
「んだと・・・!」
「おい晃牙、今お前の声が響いたけど何かあったのか・・・・・・ってあれ、お前・・・?」
私の態度が癪に障ったらしく、キレかける大神くん。
そこに大神くんに声をかけながら誰かがやって来た。