第2章 とむらいの夜
ブロンソンが出て行く
古い《りゅうちしょ》の檻のカギは
錆びついてて今にも壊れそうだ
物音に目をやると
カヲル???
そうか…アキラはまだ泣き続けているんだね
どうしたんだ?様子が変だぞ?
「つよくなるよ…」
カヲル??
「…りんご たべてね」
いつもの明るいカヲルらしくない
言われた通りにリンゴを齧ると
中にはヤスリが入ってた
これでカギを壊せと??
久しぶりの外の空気
空はあの日と打って変わって晴れ渡っているのに
気分は暗いまんまだった
あ……。ヤストモ
そうか。ニッポリートがサクラの墓を…。
不器用ながら私を慰めようと
してくれるヤストモ
「ありがとう…」
それ以上の事は言えそうにない
私も不器用だから…
ミソレシ墓場に向かう
皆がサクラの死を悲しんでいる
墓の前にはアキラとアレックが居る
アキラ…側に入れなくて悪かった
「ねぇ!おとうさん!心から祈れば
かなえられるんじゃ なかったの!?」
珍しく声を荒げるアキラ
そしてまた俯いて泣く
ごめんよ…おとうさんにも
どうする事も出来ないんだ…
あ、アレック。久しぶりですね
まさか再開の場所がこんな場所なんて
え…?カヲルがいない?
アキラ、何か知らないか?
…本当に知らないのか?
問い詰めるとアキラは泣き声で言った
「ドラゴをたおすために ナイフをもって やまへ…」
それは大変だ!ナイフなんかで勝てるわけがない!
追いかけなきゃ!!!
わかったよアレック。準備が出来たら
迎えに行きますね
私はすぐ様ブロンソンの家に行く
ブロンソンはあのキバを武器に作り変えていてくれた
これで…ドラゴとも戦える…
トマスの店で少しばかりの食料と
お守りを貰って行こう
カロリーヌからは【このみパン】を。
さぁ、アレックの家へ行こう
マップソンによれば
アレックの家はオリシモやまにある
テリの森を越え山道をかけぬけ
アレックの家へたどり着いた