• テキストサイズ

夢遊宴(ゲームMOTHER)完結

第2章   とむらいの夜


帰り道ヘンなノートを見つけた
中を見てみると……
下手くそな字で色々書かれていたが
その中でも気になったのは
《魅惑のキマイラ計画》
キマイラ?なんの事だかサッパリわからない
…が。もしかして、ひょっとして
さっきのカリブーや空飛ぶネズミが……キマイラ?
考えながら下へ降りると
ヨーネルがいた
子供達が見つかった!?
川を流れてきて今はテッシーが見ていてくれているらしい
2人の元へ急いだ
火にあたっていた2人に声をかける
「おとうさん…」
涙声のアキラ
「……………」
なにも言わず黙り込むカヲル
何にしろ2人が無事で良かった
後はサクラが戻って来れば…
全ては元通りなんだ
私は2人を抱きしめる
しばらくしてブロンソンがやってきた
《いい知らせ》と《悪い知らせ》があるらしい
とりあえず《いい知らせ》を聞く
……ドラゴのキバを手に入れたらしい
それは凄い。とても強い武器になるな
じゃあ《悪い知らせ》は???
…………それを、見つけた、場所?????
まさか?ダメだ。それ以上は………
言わないでくれ…………
それがサクラの
心臓に
刺さっていた
…なんて。
ウソだと……言ってくれ。

私は目の前が真っ暗になって
その場に崩れ落ちた
悲しみ
悔しさ
そして……
激しい怒りと憎しみと……
今まで感じた事の無いものが
私の中に溢れかえる
テッシーが。オリーが。アボットが。
何とか慰めようと近づいてくる
しかし
私の憎しみに満ちた心には届く事はない
そして……私は…
初めて人を傷つけた
そんな私を止めたのはライタ
止めたといっても
無理矢理気絶させられただけだったが…
私が眠りに落ちるには十分過ぎる
ライタの最大限の好意だった

夢を見た………
出発の日の夢
元気なアキラ、カヲル
そしてサクラ…。
私を見て笑っている
そして……彼女達は…
どんどん遠くへ行ってしまった

目を覚ましたそこは《りゅうちしょ》の中
初めて入った
ブロンソンが檻の前にいる
そうか…。オリーもアボットも
元気になったのか…。
サクラの息を絶ったキバは
キミが持っているんだな
あぁ…ここから出たら取りに行くよ…
でも…。とてもじゃないけど
眠れそうにない。立ち上がれそうにないんだ。

/ 104ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp