第13章 聖なる夜に
私がユウスケくんを見つけた時には、
既に花火が終わり、みんなが集まった時。
何も話せなかったのに、
告白なんて、出来ないよ…
そんな気持ちを察してか、
アヤカが、
「ナナ、ずっと想ってきたんでしょ?何も言わずに東京に行く気?」
「…ん。がんばってみる。」
「がんばれ、ナナ!」
アヤカ達は、ケイタくん達を誘って
駅前に行ってしまった。
ユウスケくんは、神社の向こう側だから、
歩いて行ってしまった。
「早く行かなくちゃ!」
ユウスケくんが帰っちゃう!
一生懸命浴衣着たのに!
足が痛いのに、下駄履いたのに!
ずっと想ってきたのに!
私は小走りした。
カコカコカコカコ…
「ユウスケくん!」
ユウスケくん、待って!
少し離れた場所を歩いていた
ユウスケくんが、ピタリと
止まってくれた。
ゆっくり振り向き、
「…ごめん…誰?」
私、次の日、ショックで
寝込みました。
結果、振られてしまったんだけど…
「気になる人いる…」
ってね…
あぁ、そんな事言われたっけ。
そう、あの時、あの夏祭りの時、
ユウスケに、あんな事言われた。
ユウスケ…
私の事、覚えてなかった。
まだ、その事について
文句言ってないし、
謝ってもらわないと。
早く…早く目を覚ましてよ。
ユウスケ。