第13章 聖なる夜に
「ただいま。」
誰もいない。
最寄りの駅からは、歩いてすぐのマンション。
周りは、高層マンションだらけだけど、
どことなく、のどかな地域。
目の前には、大きな川。
場所的に、新幹線に乗るのも、
空港に向かうのも、新宿に出るのにも
とても便利。
部屋の電気をつけ、
すぐにスマホを充電した。
時計を見た。
19時か。
パパは今日は終電になるかも、と言ってた。
年末年始、目一杯、おばあちゃんの家で
過ごせるよう、パパは最近残業をしている。
バスルームに向かい、浴槽を洗い、
お湯はりのセットをした。
テレビをつけて、温めたお弁当を
テーブルにおいた。
「あ、充電出来たかな。」
スマホの電源をつけてみた。
ブブ…ブブ…
メールやらLINEやら、メッセージが
送られてきた。
『ナナミ、父さん、なるべく早く帰るからな。戸締まりしっかりな。』
『ナナミ~、さっきはありがとうねっ。冬休み中、遊ぼうよ!いつ空いてる?』
他は、ショップからの宣伝メールとか
塾の先生からのメールだった。
「あ。」
『ナナミ、今から東京に行くよ。』
ユウスケからのLINEだった。
LINEを送ってきた時間は15時。
「もしかしたら!?」
プップップッ…
ユウスケに電話をかけた。
『お掛けになった電話は…』
電源が入ってない…
こっちに向かっているかも…
私は、お弁当をそのままにして、
急いで着替えた。
あ、そうだ。
バスルームに向かい、お湯がたまった浴槽に
蓋をして、追い焚きタイマーをセットした。
電気はつけたまま、私は玄関を出た。