第13章 聖なる夜に
「…今日は特に長いな。」
今日は終業式だ。
校長の話が、今日はやけに
長く感じる。
「ユウスケ」
後ろから、小声でケイタが肩を叩いた。
「ん。」
「今日東京行くのか?」
「…うん。」
でも、ナナミも、学校の終業式後、
すぐにこっちに帰る、と言っていた。
ナナミも、今日終業式のはずだ。
「すれ違ったら、どうするんだ?」
あれから、何度か電話をしてみたが、
電話には出なかった。
「何で、そんなに意地張ってるんだか…」
こっちに帰って来て、大学も行かず、
僕もアシスタントや、芝居の稽古で
どれだけ時間が空くか、わからない。
それでも、そばにいたい、と。
すぐに会える距離にいたい、と。
僕も忙しいのに、自分まで大学の課題やらで
時間がなくなるのは、嫌だと。
言っていることは、わかるんだけど…
「あ~ぁ…。」
僕はため息が出た。
「しかし、長いな。」
まだ校長の話は終わらない。