• テキストサイズ

僕の視線の先に

第12章 初雪





「引退しても、顔出して下さいよ。」



稲葉から連絡が来た。






久しぶりに部室に向かった。










「あ、ユウスケ先輩!」

衣装担当のミカが、
僕の顔を見るなり、駆け寄ってきた。



「聞いて下さいよぉ、ユウスケ先輩~。」

僕が口を開く前に、
ミカの愚痴が炸裂した。
主に、稲葉の事だけど…




何やら、話し合いをしている。
3年生送別会の芝居の内容だ。
毎年、決まった内容をやるんだが、
その年のメンバーがアレンジをする。




「なかなか面白そうな内容だね。」



稲葉に声を掛けた。

「ユウスケ先輩には、まだまだ敵いません。」


それでも、稲葉は自信たっぷりな
顔をしている。
引き継いだばかりの頃の
硬い表情はなくなってた。
頼もしいよ。


「楽しみにしているよ。」




僕はみんなに声を掛け、
部室を後にした。






さて、駅前の本屋寄って帰るか。





部室から続く長い廊下。
その先に、体育館に続く渡り廊下がある。
そこを通らないと、校舎を出る事が出来ない。




ゆっくり周りを見渡しながら、
渡り廊下を進んだ。




その先に、
体育館を覗き込むカナの姿が見えた。






「…カナ。」




カナは、僕に気付いていた。
ゆっくり僕の方を向いた。




「久しぶり、ユウスケ。」




久しぶりに、顔を合わせたカナは、
ずいぶん大人っぽかった。







/ 162ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp