第11章 晩秋
「ユウスケ君、今度の日曜日は何してるの?」
毎日、電話かメールでのやり取りで
こんな事を聞かれた。
演劇サークルの活動で、
日曜日は大体、駅前の公園で
練習している。
何で、日曜日の予定を聞かれたのか
わかった。
稽古中、僕は脚本を、見直していた。
ふと顔を上げると、視線の先に
髪の長い女性が立っていた。
「ナナミ…?」
ナナミはニッコリ笑った。
「ユウスケ君。」
僕は、はっきりわかる。
僕は。
「ナナミッ!」
ナナミは、少しハッとして、
すぐに、気が付いた。
僕は、ナナミのとこへ走った。
「ユウスケ君、今…」
「あのさ。」
僕は、ナナミの肩に両手を置いた。
「…まだ有効かな。」
「え…?」
「僕は、ナナミが好きだ。3年前の告白は、まだ有効かな…?」
僕は、気が付いたら、
告白していた。
「ユウスケ君から、そんな言葉が出るなんて…。」
ナナミは、ただただ驚いている。
僕もびっくりしている。
あんなに、恋愛は面倒だと思ったのに。
あの頃の僕は、ナナミの告白が面倒だった。
「好きだ。」
頭ん中、ほとんど真っ白になった。
「ユウスケ君…嬉しいんだけどさ」
僕は、ハッとした。
気が付いて、やっと周りを見た。
「ユウスケ先輩~?休憩にしますかぁ?」
みんながニヤニヤしていた。
僕は、空を見上げた。
何てこった。