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僕の視線の先に

第8章 夏の夜の現実





同窓会は盛り上がっている。
何だかんだと、料理が足りなくなり
山本のお袋さんと女子達が
忙しく料理を運んでくる。






僕の前に、フワッと
髪の長い女子が来た。



「ハイ、ユウスケ君。」



お皿にキレイに色々な料理を
乗せて、持って来てくれた。



「あ、ありがとう。…あ、」



見覚えのある子だ。



「ナナミちゃん?」



ニコッと笑った。



「久しぶり。ユウスケ君。」








ナナミちゃん。
中学最後のお祭りに、
僕に告白してくれた子だ。
僕には、好きな子がいる、と伝えて、
彼女には、申し訳なかったけど、
だけど、夏休みが明けたら
転校していた。





「私ね、あれから東京に転校したの。
親の仕事の関係でね。で、おばあちゃんはこっちにいるから、夏休みだけ帰って来たんだ。」



中学の時の幼い感じがなくなってた。
さすが東京だな。
こっちの女子とは、ちょっと違う。
少し化粧をしているのか、
フワッといい香りがする。




「ずっと東京にいるの?」




「大学は東京の大学受けるから、受かったら、そのまま残るつもり。親達は、来年帰って来るよ。やっぱりこっちがいい、って。」



「そうか。」




「ユウスケ君は?大学行くんでしょ?」





「…まぁ。」





僕は、チラと部屋を見渡した。
カナが僕を見ていた。



僕らは目が合った。


カナは、ふと目を伏せた。


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