• テキストサイズ

僕の視線の先に

第7章 長い夏






「やっぱりお父さんの浴衣じゃあ、渋すぎるわねぇ。」





「…別に構わないよ、浴衣なら何だっていいんだよ。」






「もぅっ、ユウスケったら、今日いきなり言うんだから…」








今日は8月8日。
毎年恒例のお祭り同窓会だ。
浴衣の事なんて、
すっかり忘れてたよ。
今朝に言ったもんだから
母さんは大慌てだ。





「やっぱりお父さんのじゃダメ!
コウジくんのとこ行ってくるわ。」





張り切って、従兄弟のコウジさんの
お店に出掛けてしまった。
隣町の呉服屋に勤務している。




「何でもいいんだけどなぁ…」






僕は縁側に寝転び、
金魚鉢を眺めた。








あれから、ケイタにも会ってない。
LINEで、今日の待ち合わせを決めた位だ。



カナからは、今日の詳細が
グループトークで来た位。






「…面倒だな…」






金魚鉢に、
そっと指先を入れた。




ひんやり気持ち良かった。











/ 162ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp