第20章 僕達の旅立ち。
壇上に上がると、意外とみんなの顔が
はっきりと見えた。
僕が、卒業生代表なんて、自分でも思わなかった。
他人が自分をどう思っていようが、
僕は他人なんて、どうでも良かった。
2年の時に、英語のスピーチコンクールで、
この壇上に立ったけど、みんなの顔なんて
のっぺらぼうだった。
ケイタとカナの顔だけかな。
しっかり見えたのは。
いつから、みんなの顔がわからなくなったのか、わからない。
何か不満があった訳でもなく、トラウマがあった記憶もない。
「僕は、ただただ憂鬱に、毎日を過ごしていました。」
僕は、モノクロの記憶を、息を抜くように、
話し出した。
「あれは、入学式を終えて、すぐにクラス合宿があった頃です。」