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僕の視線の先に

第20章 僕達の旅立ち。




教室は、すっかり春の風が舞い込み、
僕らを送り出すかのように、吹き抜けていた。


「ケイタ。いい風だ。」



ケイタを、ケイタが使っていた席に座らせ、
みんなも席に付いた。

今日は、長い1日だ。


みんなで、前を向き、担任を待った。









長い廊下。
担任を先頭に、体育館へ向かった。
僕らのクラスは、最後の入場だ。

ケイタを胸に抱いた僕は、卒業生代表として、一番最後に入場をする。



昨日まで、普通に通っていた廊下。
開いた窓からは、心地良い春風が、僕らの
頬をさすり、抜けていく。
少し甘いにおいがする。
きっと花の香りだ。
桜より先に咲いた花が、山から風に吹かれ、香りを運んだんだろう。


僕は、ロマンチストではない。
きっと、こんな日だからだろう。
今日1日、僕らは、生きている実感を感じながら、今を感謝しよう。
ケイタの分も。





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