第17章 僕達の一歩
「ユウスケ先輩大丈夫ですか?」
ミカが僕の顔を覗き込んだ。
「顔色悪いです。少し寝たらどうですか。
まだ時間早いですし。起こしますよ?」
ケイタが亡くなってから、お通夜、告別式、初七日まで、手伝いをした。
四十九日までは、手伝うつもりだ。
母さんが、日中は、ケイタの母さんの側に付き添っているから、家の事は、僕がやっている。
それに加え、朗読劇の練習にも来ていた。
後輩達が、僕の為に参加するイベントだ。
無下には出来ない。
夜はネームも仕上げていたから、睡眠は、この1週間は、3時間位しか寝ていない。
「朗読劇、明日だからな。大丈夫だよ。」
…しかし、少し仮眠を取るか。
倒れたら、元も子もない。無理はしない。
「ミカ。1時間したら起こして。」
ミカの返事を待たず、僕は眠りに落ちた。
夢の中は既に、昭和の戦後風景を映し出していた。
夢の中の僕は、口ずさみながら、
海を眺めていた。