第15章 僕たちの行方
林田コーチから、日常的に暴力を受けていたケイタは、次の日の朝になっても、目を覚まさなかった。
前日、林田コーチに殴られて、さらに倒れた当日、頭に目掛け、バスケットボールを当てられた。
これは、部員全員の目の前で行った事だ。
林田コーチは、今、警察にいる。
指導の一貫だと言い放ってるそうだ。
集中治療室には、僕らは入れないが、
ガラス越しから、ケイタが見える。
あの逞しく、頼りがいのあるケイタが
管だらけになって、呼吸器つけてベッドに
横たわっているなんて、誰が想像するだろうか…
「…ケイタ。プロになるんだろ…?」
今まで、僕の前に立ってくれ、
僕の苦手な事からは、ケイタが守ってくれた。今度は僕が返すから。バスケでは無理だけど。
「頼む、ケイタ…!」
ガラス越しに言葉をぶつけた。
夜になり、母さんと父さんが来た。
ケイタの両親に挨拶をしていた。
母さんとケイタの母さんは、元々友達だ。
憔悴しきっているケイタの母さんを、僕の母さんが抱き締めていた。
「母さんが、お弁当を作ったから、食べなさい。カナちゃんもな。」
昨日から、ケイタの両親と、僕とカナは、病院に泊まり込みだ。
部活の仲間達は、夜中に帰り、今日は学校だ。
「明日の朝、保護者含めて、全校朝会で、校長から生徒達に話をする。」
母さんは病院に残り、父さんが学校に行く。
ケイタの両親の代理も含めて。
ケイタの父さんが、主治医と話をしていて、戻ってきた。
「今夜がヤマだそうだ。」